アカイロ/ロマンス―少女の鞘、少女の刃
アカイロ/ロマンス―少女の鞘、少女の刃 (電撃文庫 ふ 7-16) 藤原 祐 アスキー・メディアワークス 2008-08-10 売り上げランキング : 467 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
待ちに待った新作です
休まず一気に読めました
ちなみにヒロイン、人肉は食べませんでした
…胴体は表紙右の人のなんだけど
前作同様血なまぐさいです
そりゃ、ヒロイン設定が人外で胴体入れ替えないと、女の子しか産めない、なので死んだ人の首を跳ね飛ばして自分の首を付け替えるなんて設定じゃあね
でも人肉食べるよりはマシです、はい
今回は前作、『レジンキャストミルク』みたいに敵が攻めて来るとは違って主人側から反転します
なので日常ギャグも少なめになりそう
だからといってヒロイン、枯葉が安易に学園に通いだすなんて事にはならないで欲しいな
舞台は別に未来や過去ということもなく現代社会
しかも、田舎で最近あった事件と言えば山火事ぐらい
主人公、景介が中学生時代からの同級生、灰原吉乃(表紙右)が美術室で苛められているのを知って、かけつけたところから物語は始まります
美術室には旧家の使用人が纏っているような格好の女―棺奈、
それと棺奈が持っていた白い布で覆われた鳥籠のなかにいる枯葉が潜んでいて苛めの一部始終を目撃
景介が間に合わず苛めの末死んだ吉乃を枯葉は、吉乃が気に入り喪着…首を付け替える儀式をかけつけた景介の目の前で行います
それを目撃した後景介は気を失い…、という一応王道物
始めに主人側から変わっていくと言いましたが、一気に変わりました
景介が枯葉の正体を知った後に180度違い、変わりないのは男キャラと棺奈、枯葉のみ
なんかもうね景介が不憫になるよ、でも自分で選んだ道だし本人的にはいいのか
着物にエプロンな棺奈といい、迷い家といい、タイトルといいどこか大正浪漫な感じが好きです
また担当編集と絵師の椋本さんと3人で決めたらか、キャラ設定も前作に続きいい感じで
幼馴染(?)が不幸な目に遭うということで…
ヒロインの枯葉ももちろん可愛い
少し引用してみると
おっと棗の萌えポイントまで引用しちまったぜ(略)っていうかなんでお前着物なんだ?ひょっとして演歌しか聴かないってのは一族そろってそういう趣味だからか?」
「ち……ちょっと霧沢!?なんであたしが演歌好きなの知ってるの!?」
「あ」
しまった。日崎から秘密にしといてと言われていたんだった。
「なんだ棗。お前、演歌のような古臭いものが好きだったのか」
「枯葉は黙ってなさいっ」
「妾はろっくも聴くぞ。なんだったかな、ええと、そうだ、どあーずだ」
「なんであんた中途半端に文化的なのよ……」
「父さまが好きだったのだ。ぶれいんこんするーなんとか、だったか?」
「……知らないっての」
同年代なはずの棗との話でこういう無邪気なところが垣間見えて良いです、実に
メンバーが前作と変わらない事もあってか雰囲気は一緒で飽きる人もいるかも知れないけど
個人的には気になりませぬ
まだアカイロ/ロマンスは1巻で物語は始まったばかり
巻全部が説明みたいなものでネタバレな訳だから、どかまで言っていいか分らないけど伝奇が好きなら勧めます